Q.起業のきっかけを教えてください

1996年に設立しました。

もともと誰かを助けられる仕事がしたいと福祉系大学に進学、その後大舎制の児童養護施設に就職しました。

やりがいは感じていたのですが家庭的な事情で転職することになって、近くの特別養護老人ホームに転職しました。

そこで働いていた際に、どうしても人員不足でやりたいけどできないことがたくさんありました。

日々の業務に忙殺されながら、こんな働き方では働く方も利用者の方も両方とも幸せではないんじゃないかと

ぼんやりと「このままではいけない、変えていかなければ」と思い始めました。

まず何をするべきかと考えたとき、自分自身が初心に戻り

「誰かを助けたい」という想いを実現しようと企業に至りました。

Q.老人ホームから放課後デイサービスまでずいぶんと幅広い事業を展開されていますね

そうですね。「自分に就業経験がある」というのも大きいですが、先ほど言ったようにまず幅広くいろんな人を助けたいという想いが基本にあります。

介護で困っているご家族やどうしても日常生活に助けがいる方を救うために「老人ホーム」を始め、

そこで耳にした老人ホームではなく、住み慣れた自宅で過ごしたいという方のために「訪問介護」を続けて始めました。

その後、親の介護もそうだけど、我が子の発達に悩む、将来に不安を感じるという声を聴き「放課後デイサービス」を始めました。

どれも就業経験をもとにご利用者様はもちろん、現場スタッフの声をしっかり聴いて双方の満足感を上げることを意識して経営しています。

Q.大切にしている経営方針はどのようなものですか

私たちの経営方針は、常に利用者様の立場に立ち、『安心・安全で心温まるサービス』を提供することです。

老人ホーム、訪問介護、放課後デイサービスのどの事業においても、

利用者様とそのご家族が『ここに任せてよかった』と思えるような環境づくりを大切にしています。

そのためにはスタッフたちも『安心・安全で心温まる職場』であることが大事だと思います。

福利厚生を充実させてどんなスタッフも楽しく働けるような働きやすい環境づくりを目指していますし、

研修制度の充実を進め、質の高いサービスを提供できる人材を育てていきたいと常に模索しています。

スタッフ一人ひとりが長く働ける仕組みを作ることで、利用者様に対しても安定したケアを提供できるようになりますよね。

みんなが寄り添い、支え合いながら、地域に根ざしたサービスを展開していきたいです。

Q.人材育成のポイントは何でしょうか

私もいまだに正解はわかりません。

十人十色、それぞれの良いところをなるべく伸ばすということが大事ですが、一番難しいポイントだとも思っています。

介護・福祉の仕事はやりがいがある一方で、大変なことも多い職種です。

ですので、新人スタッフには、先輩社員がしっかりとサポートする体制を整えています。

また、職員のメンタルケアにも力を入れ、悩みを相談できる仕組みや、定期的な面談を行うことで、スタッフが安心して働ける環境づくりを心掛けています。

Q.今後はどのようなことに力を入れていくのでしょうか

より地域に密着していくこと、コミュニティを強化していくことを重視しています。

特に身体的にハンデがあったりすると内にこもりがちになってしまったり、

老人ホームや放課後デイサービスではコミュニティが広がりにくく、新しいものを取り入れづらかったりします。

私たちは、単なる福祉サービスの提供にとどまらず、地域全体を支える存在でありたいと考えています。

地域に溶け込み、あらゆる人が声を上げやすい、「助けて」と言いやすい環境になるのが理想です。

今後は、地域の方々との連携を深め、介護・福祉の枠を超えた交流イベントの開催や、

地域住民も利用できるオープンスペースの提供など、新しい取り組みを模索していく予定です。